Custom Made 1-3/4" Merged Header


なぜこんな面倒くさい物を作ったかと言いますと、
いろいろと試してみたい事や、こうであったらいいのに
と言う事を盛り込み、またそれがどの位違うのか?
手間をかける必要性、価値があるのか?
などのこと確かめる為に作ってみました。
市販の物を手直ししてもいいかと思ったのですが、
市場に出回っている安価で手に入るものは、あまりにも雑な造りで
気になる所を手直ししたり、作り変えるなら、それなら
いっそのこと一から作ってみよう思い、製作を開始しました。
製作に当り試みた事柄は、

1:#2、#4のパイプをなるべくプーリーやエンジンチンから離した
ところを通して、エンジンチンが加熱しづらいようにしたい。
またプーリー脱着の際、プーラー、工具等が
干渉しない位置関係にしたい。

2:集合部部の形状を市販の製品より緩い角度で、合流させたい。

3:EXポートサイズを広げずにへッドの付け根でテーパー状に
ヘッダー側でEXパイプのサイズを大きくしたい。

4:#1、#3のパイプとヘッド、プッシュロッドチューブの距離をあまり
寄り過ぎないようにしたい。

5:ヘッダーの前後部分の接続をフランジで留めたい。

まあ、あとは一回、ヘッダーを1から作るのってどんなものなのかな?
と言う好奇心もありました。
まずはエプロンとの位置関係を
見ながら#2と#1のパイプを
組み立てていきます。
当初の予定ではもっと簡単に
只、単に曲げパイプを繋ぐ
予定でしたが、
日本製の曲げパイプは、
Rが大きいので結局いっぱい
切った張ったになってしまいました。
この時点で少々テンションが
下がっていますが・・・
どちらかを基準に出来れば
いいのですが、#1の位置と
集合部での他のパイプとの
位置関係があるので何度か仮組
をしながら位置を決定しました

ヘッドとEXパイプとの距離を
市販の物と較べてください。
何度か仮組みをして#3(写真左奥)の
位置を決定します。
この時点ではまだ集合部分は
溶接してません。
集合部分の角度をきつくすれば
あとで溶接しなくてもいいのですが、
ゆるい角度だと溶接機のトーチが
入りません。
(上手い人は入るのでしょうか?)
#3が決まり、#4の接続部分
まで出来たら、
集合部分を車上で仮付けして、
いったん外して本溶接。
#4は当初、溶接止めする
つもりでしたが、割れ防止でここだけ
差込にしておきました
通常よりプーリーの前側でクロス
しているパイプが低いところを
通っているのが判りますか?
ヘッドの付け根はテーパーパイプで
拡大してます。


集合部分を延長してフランジ径
まで絞ってあります。
集合部分の長さが、一般的なものより
長く、緩い角度で集合しているのが
わかりますか?
集合部分の形状、口径もスムース
につながるようなイメージで作りました。
集合部の内部はこんな形状です。
マフラー接続のフランジを
取り付けします。
ヘッド出口径35mm→パイプ内径42mm
→集合部フランジ内径52mm
→マフラーパイプ径63mm
と徐々に大径化するようにしてあります。
効果は、どうなんでしょう?
どれだけ差があるのかは不明なので
長期的に確かめてみようと思います。

ちょっと、集合部分の位置が高くなり過ぎてしまいました。

色を塗って出来上がり。
めでたし、めでたし。

最後に・・・・
別にこういうのを販売していると言うページではありません。
(実験レポート?とか体験記?みたいなもんです)
もちろん御要望があれば造りますが、
手間の掛かる分高額になってしまいますし、
A-1等の造りの良い物と比べて、
わざわざ、それ以上のコストを掛けて造るメリットも感じません。
”うちのは全然別物です”ということはありません。
ただ、部分的な手直しや、市販のものとまったく違う形状のものの製作等、
応用でお客様の要望に対応出来るようでしたら
そういったものも製作できます。
興味のある方はお問い合わせ下さい。
ただ、金額的な見積もり等は、よほど具体的に内容が
決まらないと無理と思いますので、ご勘弁願います。